お知らせ(11.1 更新! NEW!)

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 春~初夏の心地よい週末、5月13日(土)に、今年も大人がじっくりと味わえる絵本朗読会を開催することになりました。出演は、響き館では5回目の公演となる、朗読家の馬場精子さん。

 

 本朗読会では、「文学と絵本散歩」というタイトルにもありますように、馬場さんが得意とされている文学作品(童話/児童文学を含む)、そして絵本の中から、大人が味わうのにぴったりな作品を、美しい絵と音楽の演出とともに朗読いたします。回を重ねる毎にますます洗練され、円熟味を加えてきた、好評のシリーズ---今回は初めて春の開催となります。言葉と絵と音楽の絶妙のコラボレーションで味わう、温かく、豊かで贅沢なひととき---「芸術としての朗読」を追求してこられた、馬場精子さんならではの上質な語りを、どうぞご堪能ください。 

 

 尚、公演後恒例のティータイムでは、美味しい紅茶を味わいながら、開催中の春の企画展「春に咲き、ひらく絵本」をゆっくりお楽しみいただけます。皆様のご参加を楽しみにお待ちいたしております。

 

※ご予約は、4月22日(土)正午~先着順にて受付いたします。ご予約方法など、公演詳細は「イベント」ページをご覧ください。

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 開催中の春の企画展「春に咲き、ひらく絵本」のオープニングイベントとして、13日(月)午後、絵本セラピー(R)「春を味わう絵本」が開催されました。講師を務めてくださったのは、日本絵本セラピスト協会認定の絵本セラピスト(R)、鳥山由紀さん。平日にも関わらず、定員を超える、たくさんの方が来てくださいました。

 日中は少し暖かい日差しを感じられるこの頃・・・セラピーではそんな今の時節にピッタリな絵本4冊の読み聞かせの後、様々な問いかけをされました。絵本セラピー(R)とは、絵本の力を借りて、ありのままの感情を自然に引き出す、大人のための「ふれあいと気づきのワークショップ」。そのコンセプトの通り、参加者は2つのグループに分かれて、絵本を通して感じたこと、気づいたことを自由に語り合い、とても温かい時間・空間が生まれていきました。企画展のテーマの通り、春は「自然の変化」であるだけでなく、「心の変化」でもあることを、セラピーを通して実感することができました。鳥山さんの絵本セラピー(R)のベースにあるのは、穏やかで優しい語り口による、絵本の読み聞かせ。鳥山さんは「初めて読む絵本には、是非読み聞かせで出会ってほしい」とおっしゃいます。そして、「読み聞かせの際は、たとえ文字が見えてしまう距離でも、是非絵だけを眺めてほしい。(大人はつい文字を目で追ってしまう。)」、そして「読み聞かせの後には、自分の感じたことをまず書き留めてみてほしい。(他人の感想や意見を聞くと、自分が最初に感じたことが上書きされてしまう。)」ということをおっしゃいました。響き館でも、温もりのある人の声を通して絵本の魅力を伝えたいと考え、開館以来ずっと「朗読」ということを大切にしてきましたが、今回鳥山さんがおっしゃったことは、いずれもとても示唆に富んでいて、なるほどと共感できるものでした。

 セラピーの後は、いつものようにロンネフェルトの紅茶を味わいながら絵本を楽しむティータイム。今回は、神奈川、兵庫、和歌山など、ご遠方からの参加者もおられ、それぞれの絵本に対する想いを語り合ったり、いろいろな情報交換ができて、とても充実した時間となりました。今回のイベントに向け、選書の段階からじっくり準備をしてくださった講師の鳥山さん、そしてセラピーに熱心に参加してくださった皆様、本当に有難うございました。

 

<今回のセラピーで紹介した絵本>

「すばらしい季節」(ターシャ・テューダー/作・絵 現代企画室)

「森のてがみ」(片山令子/作 片山健/絵 福音館書店)

「だって春だもん」(小寺卓矢/文・写真 アリス館)

Life ライフ」(くすのきしげのり/作 松本春野/絵 瑞雲舎)

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厳しかった寒さも次第にやわらぎ、暖かな日差しを感じる季節。春はもうすぐそこです。花開き、緑芽吹く、生命の誕生の季節は、新しい出会いや始まりの季節でもあります。響き館では、3月4日(土)より、「春に咲き、ひらく絵本」と題した企画展を開催、花や緑にちなんだ絵本はもちろん、この季節にピッタリな、私たちの心の扉を開いてくれるような、温かい想いやメッセージに溢れた作品を特集いたします。

 

 企画展おすすめの一冊「ベルナルさんのぼうし」は、ボローニャ国際絵本原画展で6度の入賞経験があり、海外でも注目を集める絵本作家、いまいあやのさんの作品。友人も家族もなく、心を閉ざしていたクマのベルナルさんのもとに、ある日キツツキが訪れ、お気に入りの帽子に穴を開けてしまうところから物語は始まります。ロンドンに生まれ、イギリス、アメリカ、日本で育った、いまいあやのさんが描く絵は、独自の繊細さと美しさで溢れ、この心やさしい物語を、温かく紡ぎだしています。

 

 春の陽気に、自然と心も浮き立つ季節、響き館の温かく落ち着いた空間で、上質の絵本とともに、豊かで心地よいティータイムをお過ごしください。

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春の企画展のオープニングイベントとして、3月13日(月)、京都を中心にメディアでもご活躍中の絵本セラピスト(R)、鳥山由紀さんを講師にお迎えして、春らしい絵本の読み聞かせを中心にした絵本セラピー(R)を開催いたします。約1時間のワークショップの後は、館内の絵本をゆったりお楽しみいただけるティータイムです。皆様のご参加を楽しみにお待ちいたしております。

 

**講師からのメッセージ**

春がやってきます。絵本を通して、春を感じてみませんか?前向きに気持ちよく春を迎えるために、心の準備を整えましょう。しっとりと読み上げる絵本を通して、これから迎える春の恵みを感じてみましょう。

 

2月25日(土)正午~、先着順にてご予約を受け付けます。

※ご予約方法などイベント詳細、講師プロフィールや、絵本セラピー(R) については、「イベント」ページをご覧ください。

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2017年早々、嬉しいニュースがありました。台湾の人気作家ジミー・リャオの最高傑作と言われながら、長く邦訳が出なかった、「星空 The Starry Starry Night」の日本語版が遂に刊行されました。2009年に発表後、2011年には映画化もされたこの絵本は、思春期の少女の孤独や不安、憧れ、希望を見事なタッチで描き出した作品です。136ページという、絵本としては長めのストーリーですが、それだけに主人公の心の変遷がとても丁寧に描写されていて、ジミーならではの独創的な色彩と造形による絵画世界も相まって、本当に心に響く絵本となっています。特に物語の中盤を中心に、「絵」だけでストーリーが展開するところは、まさに圧巻です。これまでジミーの絵本は、原書よりも小さな判型で出版されることも多かったのですが、今回の「星空」は、原書にほぼ近いサイズ、しかも印刷の発色もとても良くて、ジミー作品の特に「絵の力」がこれまで以上にダイレクトに伝わってきます。以前読んだインタビューで、ジミーは、自らが描く絵について、「実際に目で見たものでもなく、単に頭で想像したものでもなく、主人公の心が見た風景をそのまま絵にする」という趣旨のことを語っていました。今回の「星空」に描かれた、切なく叙情的な美しさに溢れたシーンの数々は、まさに主人公の女の子の「心が見た風景」なのだと、強く思いました。 

昨春には、絵本「幸せのきっぷ」特別展を開催、これまでもジミーの作品を多く紹介してきた響き館では、この「星空」を一早く入荷、展示販売を始めました。是非、実際の作品を手に取っていただき、この希有の作品の魅力を感じていただけたらと思います。 

 

<作品データ>

「星空 The Starry Starry Night」(ジミー・リャオ/作・絵 天野健太郎/訳 two virgins/刊 税込み2160円)

 

<リンク>

絵本「星空」公式 twitter(出版までの経緯や、制作への想い、エピソードなども綴られています。)

https://twitter.com/jimmy_hoshizora

出版元:トゥーヴァージンズHP

http://www.twovirgins.jp/

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