お知らせ(4.5 更新! NEW!)

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いよいよ梅雨明けも間近、夏はすぐそこです。この夏、響き館では7月7日(土)より、「太陽」と「海」をキーワードにした企画展を開催、この季節に是非味わってほしい絵本を特集します。降り注ぐ陽の光、きらめく海、ぬけるような青空と白い雲、あらゆる生命が輝く季節--厳選された国内外の絵本を通して、そんな「夏」を胸いっぱいに感じ取っていただけたらと思います。  

 企画展おすすめの一冊「にいさん」(いせひでこ/作 偕成社)は、画家ゴッホと、不遇だった彼を生涯慕い支え続けた弟テオの物語。全編テオの語りで綴られる物語からは、兄ヴィンセントへの深い愛情と想いが溢れ出します。同じ「絵描き」としてゴッホを尊敬し、1990年以来その足跡をたどる旅を続けてきたいせひでこ氏による、心を揺さぶる言葉と、見事な色彩と筆致が目に焼き付くような絵画。長い旅と思索の果てに辿り着いた、まさに渾身の一冊ともいえる傑作絵本です。 

 うだるような暑さが厳しい季節ですが、絵本の中の素晴らしい絵とことばのコラボレーションに、心地よい「夏」を感じていただければと思います。

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まもなく訪れる雨の季節、6月23日(土)に、響き館ではそんな季節に相応しいイベントを開催することになりました。出演は、昨春に続いて2回目となる、絵本専門士、絵本セラピスト(R)の鳥山由紀さんと、こちらは初登場となる、箏奏者の橘高幸(きったかさち)さん。

 

長く続く梅雨空に、重く憂うつな気分になりがちな時節--お二人のコラボレーションで、「雨」にちなんだ数々の素晴らしい絵本の読み語りと、繊細で心地よい箏の調べに耳を傾けて、楽しく優しい気持ちに変えてみませんか。

 

公演後恒例のティータイムでは、美味しいロンネフェルト紅茶を味わいながら、館内の絵本をゆっくりお楽しみいただけます。皆様のご参加を楽しみにお待ちいたしております。

 

※ご予約の受付は、6月9日(土)正午~ となります。お申込み方法など、公演の詳細は「イベント」ページをご覧ください。

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去る4月7日(土)、絵本とピアノのコンサート~ことばと音で紡ぐ「春」の情景~が開催されました。出演は、ピアニスト(作曲家)で絵本朗読家の馬部恵子さん。響き館では3度目の公演ですが、今回は時間を1時間に拡大し、とても充実したプログラムとなりました。今回馬部さんがピアノと絵本を通して描こうとされたのは、冬から春へと変化していく季節の情景。冬景色や雪をテーマにしたピアノ曲から、暖かい春の情景まで、しっとりと奏でられるピアノ曲は、どれもとても美しく、一音一音が心の奥深くにそっと届くようでした。しかし何といっても今回一番の聴きどころは、朗読とオリジナルのピアノ曲を合わせた、絵本の「弾き語り」。まど・みちおさんの詩と南塚直子さんの銅版画が美しく溶けあう絵本「キリンさん」(小峰書店)からは、「くまさん」と「はるのさんぽ」が紹介されました。みずみずしい春の喜びを感じさせるピアノの旋律に、馬部さんの優しいトーンの声が重なり、美しい銅版画に見入る---そんな至福のひと時でした。また桜をテーマにした絵本の紹介では、中盤の躍動感のあるピアノのリズムに合わせた伸びやかな朗読が素晴らしく、またラストでは、ひらひらと舞う桜の花びらを表現するピアノの音型が、余韻たっぷりに、いつまでも聴き手の耳に残りました。ピアノを教える傍ら、15年以上に渡る小学校での読み聞かせの活動の中で、絵本のイメージに合わせたピアノ曲の作曲に取り組まれてきたという馬部さん。その作曲のセンスは本当に素晴らしくて、絵本の絵や物語にこめられたメッセージを、見事に音で表現されます。以前は朗読とピアノ演奏を分ける形だったのが、最近力を入れられているのが、ピアノを弾きながらの朗読、言わば絵本の「弾き語り」というスタイルです。一般的な歌の弾き語りと異なり、メロディーのない朗読では困難と思われますが、馬部さんの朗読はむしろ弾き語りによって、より伸びやかで、活き活きとしているように感じられました。それはやはり、自身で作曲された音楽の力が、語りの世界を更に豊かにしてくれているということなのでしょう。今回の公演は、絵本の「弾き語り」の魅力をたっぷり味わうのと同時に、これからの可能性に対する期待がますます膨らむものでした。プログラム作りから、とても真摯で丁寧な準備を重ねてくださった馬部恵子さん、そして初めての土曜日開催ということもあり、多数ご来場くださった皆様、本当に有難うございました。

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桜も満開の春の週末、4月7日(土)に、絵本の朗読とピアノ演奏をたっぷり味わえるコンサートを開催します。出演は、響き館では3度目の公演となる、ピアニスト(作曲家)で絵本朗読家の馬部恵子さん。絵本のイメージをもとに自ら作曲したオリジナル曲をベースに、美しい朗読とピアノの音色の「弾き語り」で、絵本の世界へいざないます。今回は、「キリンさん」(まど・みちお/詩 南塚直子/絵 小峰書店)など、特に春の情景にピッタリな素敵なプログラムで、冬から春への季節の移ろいを鮮やかに表現します。約1時間の公演後は、美味しいロンネフェルト紅茶をいただきながら、春の企画展「「いま」を感じる絵本」をゆったりお楽しみいただけるティータイムです。皆様のご参加を楽しみにお待ちいたしております。

 

※只今、先着順にてご予約受付中です。ご予約方法など、詳細は「イベント」ページをご覧ください。

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暖かな日差しに春の兆しを感じるこの頃、桜の開花や、木々の芽吹きの季節ももうすぐそこです。新しいスタートを感じる季節にふさわしく、響き館では3月10日(土)より、「「いま」を感じる絵本」と題した春の企画展を開催します。「いま」ここに生きる喜び、幸せ、感謝、そして「生命」や「春」の恵みを感じられる絵本を特集します。またサブテーマとなる「対話する絵とことば」では、詩の絵本を中心に、絵本ならではの、言葉と絵の溶け合うような美しいコラボレーションにスポットを当てます。 

 

企画展おすすめの一冊「生きる」(谷川俊太郎/詩 岡本よしろう/絵 福音館書店)は、長く読み継がれる谷川俊太郎さんの名詩「生きる」が初めて絵本化されたことで話題となった一冊。詩に絵をのせていく作業はとても難しいものですが、岡本よしろうさんの絵は、時に文から大胆に離れながら、幼い姉弟のある夏の一日を中心に、敢えて私達が誰でも経験するような日常のドラマを描くことで、むしろこの詩の「本質」を見事に伝えてくれます。

 

春の陽気に心ときめく季節--絵本の中の素晴らしい絵とことばのコラボレーションに、それぞれの「いま」を感じていただければと思います。

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2024.04.26 Friday