お知らせ(11.1 更新! NEW!)

京都は既に本格的に梅雨入りし、真夏の日差しも、もうすぐそこです。陽光降り注ぐ夏の季節、響き館では、「願いをかなえる絵本」と題し、企画展を開催いたします。「絵本には未来への希望のメッセージが込められている」としばしば言われます。今回選りすぐられた絵本は、物語の登場人物はもちろん、絵本の作者が心に抱いている「願い」や「希望」がしっかりと詰まっている、そんな心に響く作品ばかりです。

企画展おすすめの一冊「岸辺のふたり」は、2001年度アカデミー賞・短編アニメーション部門受賞作を、監督が自ら絵本化したもの。幼い頃に父親と永遠の別れをすることになった少女が、やがて一人の女性として成長していく物語です。全編セピア色の繊細で美しい絵と共に、シンプルな言葉でしっとりと物語が綴られ、ラストには温かなサプライズが待っています。原作のアニメーション映画は、わずか8分間の映像と音楽の中に、ひとりの女性の一生が珠玉のように散りばめられ、公開当時「8分間の奇跡」と絶賛されました。

生命の力みなぎる夏の季節、どうか、それぞれの作品を手に取っていただき、絵本の世界に込められた「願い」と「希望」に思いを馳せながら、心温まるひとときを過ごしてみては如何でしょうか。皆様のお越しを心よりお待ちしております。

※日ごろ当館でご好評をいただいているロンネフェルト紅茶に、今年の夏も美味しいアイスティー(各日数量限定)が登場します!爽やかな飲み口と香りのリラクゼーションを、是非ご賞味ください。

6月1日(日)午後、シリーズ5回目となる、「ことばと音色で奏でる絵本朗読会」が開催されました。約1年ぶりの開催となった今回ですが、初夏のさわやかな休日をイメージしていたところ、当日の京都の最高気温は、何と36℃。さながら真夏の朗読会となりました。タイトルの通り、美しい朗読と音楽のコラボレーションを軸に、絵本の奥深さを味わってきた本シリーズですが、今回は初めての試みとして、最初に、日向のり子さんの朗読を「生」で味わうひとときを設けました。選んだ作品は、一篇の童話。絵も音楽もなく、シンプルに肉声による朗読のみで味わう世界は、とても新鮮でした。美しく心地よい声に耳を傾けながら、すんなりと物語の世界に入っていくことができ、聴き手が想像を膨らませて楽しむ・・・そんな豊かな時間でした。後に続いた絵本の朗読は、まさに言葉と音楽と絵の贅沢なコラボレーション。まるで絵巻物のように美しい絵本から、シンプルで心にしみるような絵本まで、「大人が絵本を読む」醍醐味を心から感じる時間となりました。公演後のティータイムでは、香りのよい、ロンネフェルトのフルーツハーブアイスティーを味わいながら、館内の絵本を思い思いに楽しんでいただきました。シリーズ第一回から、この朗読会をとても実りのあるものに導いてくださった、日向のり子さん、スタッフの奥村さん、そしていつも熱心に絵本の世界に耳を傾けてくださるご来場の皆さん、本当にありがとうございました。

6月1日(日)、新緑が眩しい初夏の休日、大人がじっくり味わえる絵本朗読会を開催することになりました。出演は、これまで4度の公演で好評を博した、日向のり子さん。長年フリーアナウンサーとして活躍しながら、ライフワークとして大人のための絵本の朗読に取り組んでこられました。シリーズ5回目となる今回も、その端正で美しいことばの響きと美しい音楽の音色とのコラボレーションにじっくり耳を傾けながら、心豊かなひとときを味わえます。また公演終了後、恒例のティータイムでは、館内の展示絵本をゆったりお楽しみください。皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。

 

※ご予約は、5月18日(日)正午~ 先着順にて受け付けます。ご予約方法、イベント内容の詳細は、メニューの「イベント」をご覧ください。

20日(日)、春のコンサート「ハープと唄で綴る物語」が開催されました。出演は、響き館初公演となる、高野陽子さん(唄&バウロン)と、アイリッシュハープデュオのHarper's Cafe(おのだかずこ&kumi)さん。伸びやかで美しい歌声と、優しく温かなハープの音色を堪能させてくださいました。オープニングは "She Moved Through the Fair"。その少し哀愁のある、繊細な唄い出しから、ケルトの音楽の世界へとすっと引き込まれていくようでした。今回のコンサートのコンセプトは、タイトルの通り、唄とハープで、ケルトの物語や神話の世界へ案内するというもの。「ジャックと豆まき」から、「ふたりの姉妹」、また「ダクダのハープの話」など、ハープが登場する物語を、唄あり、ハープあり、そしてお話と朗読もあり、という盛りだくさんの形で楽しめました。3名とも初めて挑戦されたという朗読も、かなりの練習を重ねられたとのことで、とても感情豊かで美しいものでしたし、大小2台のハープで奏でるハープの豊かな響き、またアイルランドの打楽器バウロンの心地よい低音のリズムもとてもよいアクセントになっていました。コンサートの最後は、スコットランド民謡の "The Water is Wide"(悲しみの水辺)。この曲、現在放送中のNHKの朝ドラでもとても印象深く流れていた歌で、高野さんの美しい声にまさにぴつたりでした。プログラムを通して感じたのは、ケルトの音楽も物語の世界も、日本人にとってとてもなじみやすく、どこか懐かしい香りがするということです。よく工夫されたステージは、そんなケルト文化の世界を、より身近に感じさせてくれたのではないでしょうか。今回の公演に向けて、プログラムの企画段階からとても丁寧に取り組んで、ケルトの世界を見事に表現してくださった高野陽子さんと Harper's Cafe のお二人、そしてこの音楽と物語の世界に熱心に耳を傾けてくださったご来場の皆様、本当に有難うございました。

ようやく厳しい冬も終わり、京都は桜も満開の季節を迎えました。この、穏やかな春の季節、響き館では、「気持ちを伝える絵本」と題した企画展を開催いたします。今回選りすぐられた絵本は、物語の中の登場人物どうしの間はもちろん、絵本の作者から読み手に対するメッセージまで、心から伝えたい「想い」の溢れる、心に響く作品ばかりです。

 

企画展おすすめの一冊「ひとりひとりのやさしさ」は、アメリカの絵本作家、J・ウッドソンとM.B.ルイスの実力派コンビが贈る注目作。ある日学校に転校してきたマヤに、心を開くことができない、主人公の女の子クローイは…。少し重いテーマを扱った作品ですが、少女たちの繊細な心情を丁寧に描いた物語と、登場人物の気持ちを映し出すような、まさに正統派と言えるルイスの絵画は秀逸です。特に、深い余韻が胸に染みるエンディングには、絵本のもつ「物語の力」の大きさに心を震わされずにはおられません。

 

 暖かな春の季節、どうか、それぞれの作品を手に取っていただき、絵本の世界に描かれた「心の対話」に耳を傾けながら、豊かなひとときを過ごしてみては如何でしょうか。

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2024.11.23 Saturday