お知らせ(4.5 更新! NEW!)

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駆け足で過ぎていったような、今年の夏の猛暑--。過ごしやすい気候とともに、読書とアートをゆったり楽しめる・・・そんな季節がやってきました。響き館では、19日(土)より、秋の企画展「読書とアートの秋に・・・大人絵本」を開催し、この実りと彩りの季節に、是非大人が味わいたい絵本を特集します。秋らしい情景や風物を描いた作品はもちろん、この季節ならではの、大人が読んで深く感じることのできる絵本、そして美しいアートとして大人の目と心を楽しませてくれる絵本を、どうぞゆったり味わってください。

 

 企画展おすすめの一冊「風さん」(オルファース/作 平凡社刊)は、とても秋らしい美しさに満ちた、心潤う一冊。子どもの心に寄り添いながら、温かな眼差しで、素敵な秋の一日を描きます。この絵本は、もう100年以上前に描かれたドイツの作品。作者のオルファースは、わずか34歳という短い生涯の間に、8冊の珠玉の絵本を残しました。アールヌーボーの様式美が光る愛らしい絵画、自然への曇りのない目、そしてユーモアと優しさ溢れる物語は、ドイツ古典絵本の傑作として、今も広く読み継がれています。

 

 心地よい秋のひととき、美味しい飲み物とスイーツとともに、響き館選りすぐりの「大人絵本」のページをめくりながら、心に彩りと実りを添えてみませんか。

 

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5日(土)、秋の長雨の合間の貴重な晴れの週末に、絵本「つみきのいえ」朗読会を開催することができました。開館した年から5年間、響き館とともに歩んできたとも言える「絵本とJazzの調べ」。その第10回目という節目となった今回、絵本「つみきのいえ」の朗読にチャレンジしました。「つみきのいえ」は、2009年度のアカデミー賞を受賞した短編アニメーションを、作者の加藤久仁生さんと平田研也さんのお二人が自ら絵本の形にしたものです。オリジナルのアニメーションは、台詞がなく、映像と音楽だけで物語が進行しましたが、絵本版では、そこに言葉が入り、設定、構成にも少し変更が加えられています。出演の樋口みづほさん(朗読、Vo)と佐藤由行さん(p)のお二人は、今回も息もピッタリ、この味わい深い作品をじっくり読み込んで、その魅力を鮮やかに表現してくださいました。大工道具を海に落としてしまったところから偶然に始まる、おじいさんの想い出を辿る旅。その一つ一つを、時には瑞々しい明るさで、また時には深く切なく、朗読とピアノで表現していきます。そして、おじいさんとおばあさんが人生をともに歩むスタートとなった最初の小さな家のシーンの、パッと日の光がさすような場面から、ラストシーンにかけては圧巻で、美しい映像と、語りと音楽が一体となって、本当に作品の中に引き込まれていくようでした。今回、この公演で「つみきのいえ」を取り上げる中で、人生の大切な1コマ1コマの経験と想い出が、家という形で「積み木」のよう重なっていくという、物語の着想の素晴らしさと、豊かで緻密な映像美を、改めて再確認しました。アカデミー賞の授賞式での、加藤さんの"Thank you for my pencil."というスピーチは、本当に印象的でしたが、それほどまでに一枚一枚の絵に、膨大な時間と労力をかけて、心をこめて丹念に描かれたのだと思います。

今回の公演で、この素晴らしい絵本を上演できたことを心から嬉しく思うと同時に、時間をかけて準備をしてくださった樋口さんと佐藤さん、ご協力をいただいた(株)ROBOTさん、白泉社さん、そして当日、熱心にご鑑賞くださったお客様に、心より感謝いたします。本当に有難うございました。「絵本とJazzの調べ」の今後にも、どうぞご期待ください。

 

9月5日(土)、開館以来10度目となる、絵本の朗読とジャズのコンサートを開催します。今回取り上げる作品は、アカデミー賞短編アニメーション部門を受賞した「つみきのいえ」。緻密で味わい深い映像と、心を動かされる物語で、多くの人々の心をつかんだ同作を、作者の加藤久仁生さんと平田研也さんのお二人が自ら絵本化したものです。いつも深く美しい声で私達を魅了してくださる樋口みづほさんと、実力派のベテランジャズピアニスト、佐藤由行さんのお2人が、この素敵な絵本を、スクリーン映像とともに、朗読とピアノで魅力的に表現してくださいます。

 

公演後恒例のティータイムでは、館内の絵本をゆったりお楽しみいただける他、「つみきのいえ」はもちろん、国内外の魅力的な絵本の販売もおこないます。皆様のご参加を楽しみにお待ちいたしております。

 

※只今、先着順にて、ご予約を受付中です。イベント詳細、ご予約方法は、当HPの「イベント」ページをご覧ください。

 

 

8月19日(水)~9月7日(月)、京都駅・伊勢丹にある、美術館「えき」KYOTOにて、注目の絵本原画展が開催されます。シリーズ4回目となる本展は、「ART×絵本」と題し、オールズバーグやショーン・タンをはじめ、是非一度は見てみたかったと思うような、豪華なラインナップが予定されています。

 

JR京都駅から響き館の最寄り駅「国際会館」までは、地下鉄でわずか20分です。この夏、京都でゆったりと絵本めぐりはいかがでしょうか。当館では、本原画展の割引き券もご用意しております。

 

美術館「えき」KYOTO 原画展ページ:

http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/floorevent/index_7f.html

 

<展覧会概要:上記HPより転載>

子どもだけでなく大人からも愛される絵本たち。その原画は、本を離れても一つの作品として強い力を放ち、想像力や好奇心をかき立てます。
国内外のロングセラー作家と近年注目の新進作家の作品を紹介してきた世界の絵本作家展シリーズ。4回目となる本展では、海外から、ハリウッド映画「ジュマンジ」の原作者で緻密な画風で知られるクリス・ヴァン・オールズバーグ、「マドレーヌ」シリーズのルドウィッヒ・ベーメルマンスなど絵本のノーベル賞と称えられる「コールデコット賞」受賞者4人の作品と話題作「ロスト・シング」がアカデミー短編アニメ賞を受賞し注目を集めるオーストラリアの作家ショーン・タンの作品を、国内からは酒井駒子、長新太らの人気作家の原画を紹介します。
また特別展示として貴重なモーリス・センダック、黒井健の作品を加えた14作家・約200点を一堂に紹介します。
身近に手にとれる絵本、その先に広がる深淵なるアートの世界をお楽しみください。

 

<出展作家>
デイヴィット・ウィーズナー、クリス・ヴァン・オールズバーグ、ルドウィッヒ・ベーメルマンス、アーノルド・ローベル、ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ、ショーン・タン、酒井駒子、長新太、ささめやゆき、高畠純、高畠那生、やぎたみこ

【特別展示】モーリス・センダック、黒井健

 

京都は今まさに雨の季節ですが、陽光降り注ぐ、夏はもうすぐそこです。響き館では、7月4日(土)より、「生命と海と星空と~絵本にきらめく夏の情景~」と題し、一年で最も自然の風景が眩しく輝く、夏にぴったりの絵本企画展を開催いたします。生命力あふれる緑や生きものたち、眩しい太陽に空、広大な海、そして涼しくなった夜更けに見上げる星空・・・そんなキラキラとした夏の情景を、古今東西の優れた絵本を通してお楽しみください。

 企画展おすすめの一冊「おやすみなさい」(アラジディ&ペリシェ/文 チュクリエール/絵 アノニマ・スタジオ刊)は、そんな夏の静かな夜更けに、ゆったりと眺めたくなる一冊。小品ながら、フランスの絵本らしく、上質で美しいアートと工夫に溢れています。ページをめくるごとに深まる夜空、眠りにつく準備をする動物の親子や植物たち。カヒミ カリィさんが翻訳を手がけた、心地よくて優しいリズムの文章とともに、自然の気配や音に耳をすませると、自然と幸せな気持ちに満ちたりて、静かに眠りたくなる・・・そんな絵本です。

 暑い暑い夏の季節、響き館で、美味しい飲み物とスイーツとともに、絵本のページをめくりながら、「風鈴の音色」を奏でるように、心に涼やかな風を吹かせてみませんか。


<会期中特典>
おすすめ絵本「おやすみなさい」を、朗読と映像・音楽とともに、ご紹介します。まさに朗読で味わうのにピッタリなこの作品、心地よい言葉のリズムと響きを、ゆったりお楽しみください。(上映時間は随時です。出来る限り、皆様にご覧いただいておりますが、店内の状況、タイミングによっては、上映できないこともありますので、ご了解ください。)

※「おやすみなさい」の翻訳を手がけた、ミュージシャンで文筆家のカヒミ カリィさんの、お洒落なサインの入った限定本を販売します。数に限りがありますので、お早めにどうぞ。

※カフェメニューには、昨年好評だった「むしやしない」のマルキーズの他、新たに「しるこわらび餅」が登場します。水出しアイス珈琲や、ロンネフェルトで一番人気のアイスティー「フィール・リラックス」とあわせて、夏らしいメニューをお楽しみください。

Today's Schedule
2024.05.01 Wednesday