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 開催中の春の企画展「春に咲き、ひらく絵本」のオープニングイベントとして、13日(月)午後、絵本セラピー(R)「春を味わう絵本」が開催されました。講師を務めてくださったのは、日本絵本セラピスト協会認定の絵本セラピスト(R)、鳥山由紀さん。平日にも関わらず、定員を超える、たくさんの方が来てくださいました。

 日中は少し暖かい日差しを感じられるこの頃・・・セラピーではそんな今の時節にピッタリな絵本4冊の読み聞かせの後、様々な問いかけをされました。絵本セラピー(R)とは、絵本の力を借りて、ありのままの感情を自然に引き出す、大人のための「ふれあいと気づきのワークショップ」。そのコンセプトの通り、参加者は2つのグループに分かれて、絵本を通して感じたこと、気づいたことを自由に語り合い、とても温かい時間・空間が生まれていきました。企画展のテーマの通り、春は「自然の変化」であるだけでなく、「心の変化」でもあることを、セラピーを通して実感することができました。鳥山さんの絵本セラピー(R)のベースにあるのは、穏やかで優しい語り口による、絵本の読み聞かせ。鳥山さんは「初めて読む絵本には、是非読み聞かせで出会ってほしい」とおっしゃいます。そして、「読み聞かせの際は、たとえ文字が見えてしまう距離でも、是非絵だけを眺めてほしい。(大人はつい文字を目で追ってしまう。)」、そして「読み聞かせの後には、自分の感じたことをまず書き留めてみてほしい。(他人の感想や意見を聞くと、自分が最初に感じたことが上書きされてしまう。)」ということをおっしゃいました。響き館でも、温もりのある人の声を通して絵本の魅力を伝えたいと考え、開館以来ずっと「朗読」ということを大切にしてきましたが、今回鳥山さんがおっしゃったことは、いずれもとても示唆に富んでいて、なるほどと共感できるものでした。

 セラピーの後は、いつものようにロンネフェルトの紅茶を味わいながら絵本を楽しむティータイム。今回は、神奈川、兵庫、和歌山など、ご遠方からの参加者もおられ、それぞれの絵本に対する想いを語り合ったり、いろいろな情報交換ができて、とても充実した時間となりました。今回のイベントに向け、選書の段階からじっくり準備をしてくださった講師の鳥山さん、そしてセラピーに熱心に参加してくださった皆様、本当に有難うございました。

 

<今回のセラピーで紹介した絵本>

「すばらしい季節」(ターシャ・テューダー/作・絵 現代企画室)

「森のてがみ」(片山令子/作 片山健/絵 福音館書店)

「だって春だもん」(小寺卓矢/文・写真 アリス館)

Life ライフ」(くすのきしげのり/作 松本春野/絵 瑞雲舎)

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2024.04.24 Wednesday