お知らせ(11.1 更新! NEW!)
「ライアーと三線で唄い継ぐ物語」、盛況にて終了しました。
2015年最初のイベントは、昨春に続いて高野陽子さんをお迎えし、ライアーと三線の弾き語りで、ケルトの歌と、沖縄の島唄を楽しんでいただきました。開催中の企画展「エロール・ル・カインと物語絵本の世界」からの絵本紹介に続き、最初の曲目は有名な「サリー・ガーデン」。ライアーの優しい音色とともに、高野さんの美しく語りかけるような歌声で、物語の余韻をそっと引き継ぐようにコンサートがスタートしました。ライアーの音色は、響き館では何度目かになりますが、このドイツ生まれの言わば「西洋の竪琴」とも言える楽器の奏でる音楽は、ハープとはまた異なる、繊細で心に優しい、独特の心地よさと味わいがあります。高野さんの時に伸びやかで、時に繊細に歌うケルトの歌の旋律との相性もとてもよいものでした。「サイレント・オ・モイル」や「シューラ・ルン」など、ケルトの伝統音楽を楽しんだ後は、スライドを交えた高野さんのMCで、アイルランドの人々や文化の話を楽しませていただきました。初めてアイルランドを訪れた時の思い出を生き生きと語られるのを聴きながら、改めて歌のルーツを知り、また高野さんの歌への深い想いに触れる貴重な機会になりました。ケルトのお話の後、コンサートはいよいよ終盤へ。「どこかアイルランドと似ているところが多い」とおっしゃる沖縄のお話とともに、響き館では初めてとなる三線の音色が奏でられます。どこか懐かしく、また温かい調べとともに、「てぃんさぐぬ花」や「安里屋ユンタ」など、沖縄の島唄を伸びやかに歌ってくださいました。約1時間半に渡る盛りだくさんな内容のコンサートでしたが、「さまざまな土地を訪れ、長い時を経て伝わる物語やメッセージを唄い継いでゆきたい」という、高野陽子さんならではの公演となりました。本公演のためにご尽力くださった高野さん、そして当日、お忙しいところ足を運んでくださり、唄と物語に熱心に耳を傾けてくださった、ご来場の皆様、本当にありがとうございました。