次回開催の企画展(「ひばりに」植田真 絵本原画展 NEW!)

響き館 期間限定・春の特別開館(4/23 ~ 5/24)

 

「ひばりに」植田 真 絵本原画展

 

 

皆様、お待たせいたしました。長期休館中ではありますが、この度、期間限定の春の特別開館として、「ひばりに」植田真 絵本原画展を開催することとなりました。「ひばりに」は、内田麟太郎さんとうえだまこと(植田真)さんによる詩の絵本。心の痛みや寂しさに寄り添う詩と、繊細で優しい絵が、見事に調和したこの絵本は、悲しみや困難を抱えた人へ、そっと贈りたくなる一冊です。本展では、植田真さんによる貴重な原画を展示いたします。植田さんならではの、モチーフの豊かさ、優しく繊細で、温かな世界をご堪能ください。

 

 

【関連企画・イベント】

1)朗読と音楽による、プロモーション映像を上映予定(※上映時間は随時)

朗読家、馬場精子さんによる語りと音楽、スクリーン映像で、絵本「ひばりに」の世界を味わっていただけます。声に出すことで、より豊かに広がる、絵本の世界をお楽しみください。

2)著者サイン本の販売(数量限定、先着順)

内田麟太郎さん、植田真さん、お二人のWサイン本を販売いたします。数に限りがありますので、お早めにお求めください。

 

【絵本「ひばりに」について】

 「ぼくには ことばがない/きみに かける ことばがない/ぼくは ただ すわるしかない うつむく きみの となりに」―――東日本大震災の翌年、被災した子供たちを励ますための詩を依頼された、詩人の内田麟太郎さん。どんな詩を書こうとしても、子供たちにかける言葉も見つからなかったそうです。そんな葛藤から生まれた「ひばりに」は、子どもたちを励ますのではなく、その悲しみと生きる力に寄り添っていくような詩になっています。最初は、ただ、うつむき悲しむしかない女の子。彼女の想いは、やがてこの詩の語り手となる、たんぽぽの綿毛に乗って飛んでいくのですが、特に印象的なのは次の場面。綿毛は喜び一杯にひばりに伝えます。「うつむいていた きみが かおをあげ ぼくを そらへ ふいたことを」、そして「きみのいのちが じぶんで こしらえた ちいさな かぜのことを」。そうです、それは小さな一歩かもしれませんが、たんぽぽの綿毛を飛ばそうと、確かに女の子は一瞬顔をあげ、その小さな体から息を吐き、ささやかな風を起こしたのです。言わば、「書けない詩」から始まった詩。その中で起こった小さな奇跡を、植田真さんは、この上ない繊細さと優しさで描き出しています。うつむきながらも縄跳びをする女の子の印象的な姿。彼女の想いを乗せて、どこまでも広がって飛んでいく綿毛。「縄跳び」と「綿毛」には、植田さんがこの詩から感じとったメッセージが象徴的に描かれています。

 

<作家プロフィール> 

植田真(うえだまこと)

静岡県生まれ。画家。絵本や装画を多く手がける他、絵画制作、ライブペインティング、音楽など幅広く活動。『マーガレットとクリスマスのおくりもの』(あかね書房)で日本絵本賞を受賞。絵本に『スケッチブック』(ゴブリン書房)、『ぼくはかわです』(WAVE出版)、『りすとかえるとかぜのうた』(BL出版)など多数。

内田麟太郎(うちだりんたろう)

福岡県生まれ。絵本作家、詩人。『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん賞、『うそつきのつき』(文溪堂)で小学館児童出版文化賞、『くじらさんのーたーめならえんやこーら』(鈴木出版)で日本絵本賞受賞。その他の作品に『ともだちや』(偕成社)など多数。

 

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  「ひばりに」(内田麟太郎/詩 うえだまこと/絵 アリス館 2021)  1430円(税込)

※館内にて好評販売中